私の競馬の始まりは、1994年の4月であった。10年前になるが、場所は東京競馬場。
生まれて初めて買った馬券が的中。ふところに2万円余りのお金がはいった。
いわゆるビギナーズラックである。
この年は、ナリタブライアンが大活躍。皐月賞・日本ダービー・菊花賞を圧倒的な強さで勝ち、日本史上5頭目の三冠馬になった。そして、暮れの有馬記念も優勝。シンボリルドルフに続いての4歳四冠馬となった。
私が本腰で競馬研究に乗り出したのは、この2年後、ちょうどナリタブライアンが引退した年の1996年1月になる。当初から〈単勝・複勝〉にこだわって、オッズを手書きでノートに記録し、そのデータをアレコレいじり回していた。
確定した〈単勝・複勝オッズ〉を基に馬券予想法を記した馬券本は、数多くある。これでは予想法にならない。これはオッズの解説書である。予想は、あくまでもレース前に行わなければ意味がない。わたしがレース前の単複オッズを記したノートは、貴重な財産になっている。
前回、予想のポイントを見つけたと書いた。データを記録し、調査し分析。それを、さらに組み替え、新しい発想、思いつき、知恵を加味する。競馬は、その試行錯誤を繰り返しである。
そして、9年目、どうやらポイントを捕まえたようである。